ボーイズラブ名作選 ~JUNE・耽美『間の楔』~

こんにちは、aomiです。「ボーイズラブ名作選 ~BLの歴史、予備知識編~」の時系列を踏まえて、今回はいよいよBL史に残る名作の数々をご紹介していきたいと思います。腕が鳴ります。
前回もお話ししましたが、SNSの普及もまだの時代、同人イベントにも行けない(むしろ存在を知らなかった)ような田舎の隠れ腐で読むとしたら商業しかなかったんですよね。
中学生の頃はお金もなかったので週5くらいブック〇フに通ってたのもいい思い出です。
休みの日には遠出して都心の大きなブック〇フに行き、テンションが上がりました。笑

ご紹介したい作品がたくさんあるので、お暇な時にでも「ほうほう昔にはこんな作品が」という風に興味を持って頂ければ幸い!

『間の楔』/吉原理恵子

脳以外は完全なる人工体であるイアソンが、気まぐれで拾ったスラムのリキを自分のペットとして手元に置くことで、本来あるはずのない感情がイアソンの中に芽生えていくお話。
JUNE作品を語るうえで絶対に外してはいけない、言わずと知れたJUNEの代表作でもある「間の楔(あいのくさび)」です。多くの腐女子のバイブル的存在! 私もその一人。
さらには美形鬼畜攻めと男前受けの元祖だと思います。

aomi
可愛い攻め×男前受けが大好きな私ですが、多感な時期に「間の楔」から影響を受けて潔癖長髪美形鬼畜攻め×強気男前受けも大好物!(^///^)

作家 吉原理恵子
発行 1990年
ジャンル SFファンタジー
作品傾向 純愛・ハード
カップリング 長髪美形エリート×スラムの頭
関係性 飼い主とペット

あらすじ

「私がリキを愛してる…と言ったらお前は笑うか?」

何もかもが管理された未来都市・タナグラ。
その片隅の、歓楽都市・ミダス郊外、特別自治区ケレス―通称スラムで不良グループを仕切るリキは、夜の街でカモを物色中、手痛いミスで捕まってしまう。
捕らえたのは、中央都市タナグラを統べる究極のエリート人工体・金髪のイアソンだった。
特権階級の頂点に立つブロンディーと、スラムの雑種―本来決して交わらないはずの二人の邂逅が、執着に歪んだ愛と宿業の輪廻を紡ぎはじめる…。
耽美SF大河ロマン。

レビュー

BLでも珍しいSF作品です。
どちらかと言えばニトロ〇ラスキラル系の、現代要素を兼ね備えたオリジナル近未来SF
架空都市や専門用語もたくさん出てきますが、すんなりと受け入れられると思います。
貧困格差が激しい時代、知能を持った不老不死の人工体(脳のみ生身)によって都市は管理されています。
減少傾向にある女性は隔離されており、男同士でパートナーの存在(ペアリング)になることも珍しくありません。
貧困層が暮らすスラムでの不良グループの頭である主人公・リキも、ガイという親友とペアリングをしていました。
好きだ愛してるだそういった恋人関係ではなく友情の延長線であり家族のような存在。性欲処理もその中に含まれます。
カリスマ性溢れ、自然と人を惹きつけるリキはあまり人に対して心を許さない一匹狼タイプでしたが、唯一心を許せる相手がガイでした。
そんな生活の中で、いつものように歓楽街でカモにスリを仕掛けたところでブラックマーケットを統括しているスーパーエリートイアソンによって捕らえられてしまう。

「ゾッとするほど怜悧な美貌であった。近寄りがたく、かつ、犯しがたい品位すら感じさせる男――それが、イアソン・ミンクだった」

aomi
絶対的な美しさと威圧感を醸し出し君臨するイアソンの表現が絶妙!

たかがスラムの雑種一匹、取るに足らないと見逃そうとするイアソンだったが、いけすかないエリートに借りを作りたくないリキ身体の取り引きを(あくまでも対等に)持ち掛ける。スラムの雑種風情に手を出すほど、苦労していないと相手にしないイアソンだったが、何が何でも借りを返そうと挑発してくるリキの意志の強い瞳にただ物珍しさだけで応じ、結果リキイアソンによっておもちゃにされてしまう。こんなつもりじゃなかったと、されるがまま扱われたことに屈辱を覚えるリキ
リキは若さゆえに怖いもの知らずで「売られた喧嘩は倍返し」という気性が荒く負けず嫌いの性格で、イアソンによって自分が粋がってるだけのただのガキだと格の違いを思い知らされたような感じもします。
その後、リキイアソンとのことは考えないようにと生活していましたが、とある依頼の仕事をこなしている時にイアソンと再会します。実は意図的にイアソンが仕向けた罠だったんですけどね。

aomi
ここの再開シーンはクリスタル文庫版の挿絵がとても印象的…!


そうしてイアソンによって捕らえられたリキのペット生活が始まります。

悶えポイント

・気位が高く、意志の強い瞳をしたリキを自分の従順なペットにするためにありとあらゆる調教をする。
ペットリング(貞操帯)装着により射精管理衆人環視強制自慰、世話係(虚勢済み無気力系「ファニチャー(家具)」として扱われている)にフェラさせる、など。痛みより快感による屈辱によって支配する。

・調教をしている時は衣服も乱さず手袋もしたままだったのに、初めて裸になって手袋も外してリキ自身と触れ合う時の二人の心境の変化。
リキもそのことに戸惑ってるのが萌え…!

・ペットは飼い主に直接抱かれることが少なく、大抵はペット同志でセックスさせてそれを見て楽しんでいるが、イアソンは自らの手で調教し、リキに一度も他のペットとセックスさせないのが萌え!!
一度女の子のペットとリキがイイ感じになっちゃったことがあってその時のイアソンの怒りっぷりったら…!悶

・エリートであるイアソンが同じくエリートであるラウールに、スラムの雑種であるリキを手元に置くことをやめるように言われるが、エリートとしての体裁よりもリキを側に置くことを選び、ラウールの忠告を拒否するイアソン
そこで私がリキを愛してる…と言ったらお前は笑うか?」の名言ですね。最高。

・誰かを好きになるという感情がない人工体であるはずのイアソンリキに対して抱くものとは執着か、それとも……。


あらゆる調教をされた3年間を終え、とある事件により理由もなしにリキはスラムに返されます。
ペット生活から介抱されたことに安堵し自由を謳歌するリキでしたが、その間誰とも関係を持たず、自慰もおざなりに。
イアソンでないと満足できない身体になってしまっていることを自覚したくなかったんですね。
そして一年後。
いよいよイアソンが様々な手段を使ってリキを迎えに来ます。
イアソン自身リキを手放す気などみじんもなく、ただペットリングを外し1年間くらい羽を伸ばさせてやろうとしただけでした。
イアソンに触られると反発したい気持ちに反して3年間じっくりと教え込まれた身体が疼きます。
身体がイアソンを欲していると嫌でも自覚させられたリキはとうとう…

「――して…くれ、よ…」

aomi
かんわいいいい~~!!つ///`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚萌
初めて自分でイアソンを求めるリキ…!

そうして再びリキにペットリングがはめられ、再度イアソンと共に生活を送るようになります。
ペットは割と若い子が多いんですが、大人になってまでエリート中のエリートであるイアソンのペット、しかもキスマークが絶える日がないほど抱かれているリキに他のペットは嫉妬です。
リキを手元に置くことでイアソンも外野からギャーギャー言われますが、聞く耳持たずリキと穏やかな日々を送っていたと思うんですよ。
リキを愛してからの、イアソンの深く執拗な愛情が言葉はなくともひしひしと感じてきて、胸が締め付けられます。

そんなある日、ガイリキイアソンのペットであることを知られてしまう……。

イアソンガイに対するそれぞれのリキの想いと選択を見届けて欲しいと思います。。

まずはハードカバー版をおすすめします

加筆修正された文庫版(クリスタル文庫は途中打ち切り、その後キャラ文庫で完結)も発売されていますが、吉原先生の文章の書き方が変わってクセが強くなりすぎているので、

是非ともはじめはハードカバー版を読んで頂きたい…!


OVAもリメイク版が発売されていますが、そちらも過去のものを…!
初代は、絶対的スーパーエリート長髪美形のイアソンは今は亡き塩沢兼人さん、一匹狼でクールだが破天荒でカリスマ性溢れるリキは関俊彦さんです。
二代目はイアソンが大川透さん、リキが伊藤健太郎さんです。

aomi
大川さんもとっっっても素敵なお声ですが、やはり塩沢さんがドンピシャでイアソンすぎて。あとイアソンの親友のラウールは速水奨さんです。耽美の黄金ペアすぎる…! 二代目ラウールは黒田崇矢さん。大川さんと黒田さんのペアも濃!

好みもあると思いますが、過去の作品ってセル画ならではの重みがあるんですよね。
正直、小説もOVAもリメイク版もファンへの蛇足に感じるので初めてお手に取られる方には過去のものからお手を出していただきたいです。
ハードカバー版も初代OVAも無駄なところが一切なく、ひとつの作品としてきれいにまとまっていて、まるで映画を見ている様。一生に一度読んで損はない作品です。
文庫版にはイアソンリキをペットにしていた3年間が濃密に描かれているので、ハードカバー版を読んだ後に文庫版を読めば一層楽しめると思います。

ちなみにこのレビュー、本を見ずに書いていますが我ながら植え付けられた記憶すげぇとなっています。記憶違いがあったらごめんなさい。m(__)m

吉原先生の作品は他にもご紹介したい作品があるので、まだまだ続きます!

『四代目・大和辰之』クセっ毛保育士と掘られヤクザ、覚えている? あの日の約束。

あらすじ

 保育士 × 893の跡取り 

関東中心に勢力を広げる一大ヤクザ組織・大和会(おおやまとかい)。
その四代目である大和辰之(おおやまとたつゆき)はある恋に破れ、腑抜けた生活を送っていた。
見かねた若頭・浅生田(あそだ)はそんな彼に九州地区を統括させようとする。
だが福岡に着いても気分は乗らず、飲み歩いて公園で寝ていた辰之は、
突如何者かに連れ去られ、欲望にまみれた一夜を過ごす——!?

人気コミック「みのりの手」スピンオフ作品。
新鋭スカーレット・ベリ子、待望のデビューコミックス。
描き下ろし「非日常が日常」も収録。

電子書籍で人気爆発 Renta!2015年BLコミック部門、上半期ベストセラーランキング、第一位!

【コミックス版】四代目・大和辰之

【コミックス版】四代目・大和辰之

【コミックス版】四代目・大和辰之

[著]スカーレット・ベリ子

ストーリー ★★★★☆
作画 ★★★★☆
エロ度 ★★★★☆
表情豊か ★★★★☆
ドンピシャ度 ★★★★★

レビュー

こんにちは、春のスカーレット・ベリ子祭2冊目。
大本命『四代目・大和辰之』です。
前回『みのりの手』で登場した大和辰之のスピンオフになります。

前回のあらすじ
関東中心に勢力を広げる一大ヤクザ組織・大和会。
その四代目である大和辰之は家業を継ぐのを嫌がっていたが、
若頭・浅生田に送られた整体院の整体師・重藤稔によって調教されてしまう。
仕事に真面目に取り組みだした辰之だったが、
稔は長年の未練を断ち切り、想いを成就させて整体院を閉院。
辰之の前から姿を消したのであった——。

シリアスっぽく書きましたがそうでもありません。
なすすべもなくかなりあっさり失恋してます。
はやく辰之を幸せにしてあげたい……。

例によって今回もあらすじを読まずに読み始めました。
表紙で興味を持つものとあらすじで興味をもつものとありますが、
表紙で興味を持ったものは色々自分の中で妄想し、
期待が膨らんで良くも悪くも期待が裏切られたりして楽しく読むことができます。
今回、受けは把握していましたが攻めは全くの予備知識なしでした。
が、これがドンピシャ!
女顔で保育士で優しいお兄さん攻め
! 最高か?
個人的に、前回のみのり先生よりこっちの先生の方が可愛くて好みです♡

萌え要素ピックアップ登場人物紹介

大和辰之・受け

凶暴凶悪ヤクザ。24歳。俺様でわりとえっちにもノリノリ。
の過去を知って守りたいと思う(そして守る)。
尻で抱くタイプの包容力受け。

小鹿望・攻め

ゆるふわ系保育士。多分辰之より年上。
女顔を眼鏡で隠している。辰之のことが大好きだが無理強いはしない。
絶望の淵の中、辰之に救われた過去がある。死にたがりの生きたがり。

櫓木

が勤めている保育園の園児の父親で金貸し(金融)。
旧知の仲である辰之の父親が好きで、
辰之を利用し父親を手に入れたいと思っている。

ストーリー

四代目になるための修行と称して、
九州ブロックを統括してくるように若頭・浅生田(あそだ)は辰之福岡に送り出す。
しかし、どうしてもみのり先生を思い出してしまう辰之は福岡の繁華街でヤケ酒を煽っていたが、
悪酔いして夜の公園で倒れているとみのり先生に似た男に助けられる。
そのまま男の家で介抱されるが、みのり先生だと思い込んでいる辰之は男を誘う

aomi
焦がれて焦がれてずっと待ち望んでいたみのり先生に抱かれ(ていると思ってい)る辰之が与えられる快感に従順で健気でとっても可愛い……!

あつ~い一夜が明けて、目覚めて混乱している辰之をよそに暴走する謎の男。
「ずっと……会いたかったよ!」
誰だこいつってなりますよね。笑
逃げようとする辰之に、昨晩の動画(男は記念と言っている)を撮られていたということが分かる。
「運命の人だ」とか、「俺の人生を変えてくれた」とか、「昨日は素敵だった」とか、
相手のペースに流され、男はそのまま出かけて行ってしまう。

動画を消去するために、男が書き置いていったメモの場所へ行くと、そこは保育園だった。
男は小鹿望という名前の保育士だということが分かる。
どうして辰之のことを知っているのか、話は彼の悲惨な過去の話に遡る。

その話を聞いた辰之は昔のことだと、家業だって継ぐつもりはないと突っぱねる……。

辰之が保育園に来ている際に娘を迎えに来た櫓木とひと悶着後、辰之に対して
「デートをして、その時間内に自分に気付かれずに
上着のポケットからスマホを奪い取れたら例の動画を消す」

という勝負を持ち掛ける。
条件をのむしかない辰之の執着ぷりに対して迷惑そうに
「気持ち悪ぃんだよ」という言葉を投げるが、
「端から好きになってもらおうなんて思ってない」ということを伝える。

aomi
想うことだけで満たされている辰之に対する恋心に健気萌え……。
自分の人生を救った辰之の存在がそれほど大きいんだろうね。かわいい。

自己嫌悪に陥り、夜の街で暴れた際にソープから逃げ出した女を
捕まえに来た黒服の邪魔をしてしまったことでオトシマエをつけることになってしまった辰之
ソープが櫓木の店だったことから、櫓木に女の借金も合わせて2000万を請求されるが、
父親には頼ることは絶対にしたくない辰之
前回保育園での様子を見て、の過去を知っている櫓木は辰之が寝たことを察して
の身体を使って支払わせてもいいと持ち掛けてくる。
そんなことさせられるかと逆上した辰之だったが、
「君には何ができるの? 」という櫓木の言葉に反論できず……。

aomi
櫓木に抱かれる前に、
には何も言わずにたくさん抱かれるのが萌えです……。
自分のために身体を鍛え、
自分のために生きてきた目の前の男を味わう辰之
確実に辰之の気持ちがに傾いてきているのが分かる……;///;萌

その後の萌えポイント
電話越しにに名前を呼ばれ心地よさと切なさの中で別の男に抱かれる。
普段は温厚な辰之のことになると激情を露にする。
櫓木の辰之の父親に対する想いの行方は……。

読み終えて

後日談の二人の甘くてえっちな描き下ろしもあって読み応え満載の一冊でした。
やっぱり受けながらも攻め気を忘れない辰之がえっちで可愛い。
押され気味のが雄むき出しにしてくるところも相当萌えます。
の不意に出てくる博多弁も可愛い♡
あと、出会った当初は辰之に奉仕の人だったがわがまま言っちゃったりして、
かなり二人の関係が深まってきてるのが分かる!!
なんだかんだ、辰之って包容力系の甘やかし受けなとこあるし、
二人の相性バツグンじゃない!?
関係性がより良い方向に傾いていってるのも素敵だなぁと思いました。
ラストは甘やかしてくれる辰之に対して分からないように泣きそうな顔してるが!!!!
親に愛されず、トラウマを抱えながら辰之を支えに生きてきて、
幸せになれてよかったね!!!!!!!!!涙

あ、このレビュー読み返してハッとなったけど、
最初は辰之を幸せにしてあげたい一心だったのに最後は素での幸せを喜んでた……。笑
でも辰之を幸せにしたことで辰之幸せになったね。
二人とも末永くお幸せに!!

ではではお付き合いありがとうございました!

『夜はともだち』「SとM」。役割以上の繋がりを求めてはいけない……

あらすじ

 ノーマル似非S × 真性ドM 

いたぶること、唯一ゆるされた愛しかた。

顔は可愛いのに、無口で無表情でミステリアスな飛田くん。
飛田くんが、実はゲイでドMだと知った真澄(ますみ)は、好奇心からサド役をかってでることに。
プレイの終了は2人の繋がりも解消されるとき。
しかし真澄はプレイメイトという限定された関係以上を期待するようになって──。

夜はともだち

夜はともだち

夜はともだち

[著]井戸ぎほう

レビュー

SMがテーマのお話です。
SM行為自体は以前読んだ『スニーキーレッド』よりすんなり受け入れられました。
(『スニーキーレッド』は『スニーキーレッド』でじわじわと癖になります。)
相手に喜んで欲しいがために、相手が望む行為をするからでしょうか。

Mである飛田くん(受け)を喜ばせるためと、半ば好奇で似非S行為を買って出た真澄(攻め)
飛田くんが「付き合いきれないと思ったらやめてもいいよ
迷惑かけてまで続けることじゃないし」
と言っていて、

ふ、ふくざつ~~!!

臆病さか、後ろめたさからの言葉かもしれませんが、
別に相手は真澄じゃなくてもいいと言っているようで(はじめは実際そうだと思う)。

この飛田くん、世話焼きにはたまらない属性であると言えよう……!
私生活において、きっと飛田くんは助けなど求めていないと思いますが、
だからこそ放っておけないタイプの子です。
でも時々(無意識に)特別を感じさせてくれたり、(無意識に)嬉しい言葉をくれたり、
徐々に自分のことを話してくれたりと、心を開いてきてくれて。
魔性なの……? ドMで魔性ってすごいコンビネーション。
風邪を引いた後に飛田くんを訪ねた時に真澄は飛田くんの髪の毛を切るのですが、
その時の飛田くんがいつもより饒舌で、いろんなことを話してくれます。
しかし理由が「溜まってた」というのがドキッときました。
彼なりの誘い方だったか……。
SM行為以外で二人の気持ちが徐々に近づいていってるのが分かるのが、ときめきを感じます。
二人の過ごす時間が穏やかで、SM行為とのギャップに萌えました。

途中、SM行為がひどく虚しくなって、
飛田くんを喜ばせるためではなく自分の苛立ちをぶつける真澄の描写はちょっと辛かった……。
飛田くんが好きだからこその葛藤で、
今まではコントロールできてたはずなのに苛立ちに任せて飛田くんに酷いことをしてしまいそうで、
飛田君に触れるのが怖くなった真澄は最後に自分の好きなように優しく抱き、別れを決意する。
結局、飛田くんはその時イけずにいたので、
きっと真澄は飛田くんに酷くできない自分は側にいる意味がないと思ったんじゃないかなぁ……。
切ない。

ラスト、いつも受け身だった飛田くんが自分から真澄を必死に縋るところがとてもよかったです。
描き下ろしの、本編とリンクした見せ方も素敵でした!面白かった!

最後に!
SMシーンではいつもあまり表情を変えない飛田くんが色づくのが色っぽくてとても可愛い!

ストーリー ★★★★★
作画 ★★★★☆
エロ度 ★★★☆☆
SM度 ★★★☆☆
あったかい ★★★★★

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『秋山くん』泣けてくるほどキミが好き。

あらすじ

 いじられっ子わんこ × クールなヤンキー 

「ずっと好きだったんです。助けてもらったあの日から――。」

『秋山くん』

不良グループの秋山君に恋した雑草系男子・柴。
思いあまって往来で告白すると、そこには秋山の仲間もいて……!
その流れで拉致され、柴も秋山も思いもよらぬスゴイ展開に!?
思い余って往来で告白した流れで取り巻きに拉致され、
柴も秋山も思いもよらぬスゴイ展開に!?
おふざけで始まったカンケイだけれど、次第に互いの心が通じ始めて――。

『秋山くん2』

秋山くんと交際(?)することになり、ウキウキの柴。
しかしその一方で自分と一緒にいることで、秋山が佐野を始めとした友人たちに
距離を取られたままなことが気になっていた。
そんな中、柴のクラスメイトの星間に、
秋山とのキス写真を盗撮されてしまう。
困った柴は、
“言うことを聞く代わりに写真をばらばかない”
という約束を取り付けるが、
そのせいで秋山と一緒にいる時間が減ってしまい…。

ケンカが強くて、
ちょっとゴーインで、
見た目もかっこよくて、
それとエロくて。
「秋山くん」の小悪魔な誘惑の数々に、
朴トツわんこは豹変しどおし。

新装版 秋山くん

新装版 秋山くん

新装版 秋山くん

[著]のばらあいこ

レビュー

すっごく昔にふゅーじょんぷろだくとの某コミックスの巻末の雑誌広告の一コマに
一目ぼれしたのばらあいこさん。
1巻が出た時はそれはもう狂喜乱舞でした。
そして先月ふゅーじょんぷろだくとから東京漫画者に移動し、
B6のコンパクトサイズになった新装版と2巻が発売。

クールでかっこよくてケンカも強くてちょっと不良で女の子に人気な秋山くん(受け)。
素朴でおどおどしてるけど秋山くんが大好きなわんこシバ(攻め)。
きっかけは道端で突然告白してきたシバを秋山くんの友人一同が拉致し、
友人たちによるシバへの性的いじりから、秋山くんとシバの公開セックス。
これにはさすがの友人たちもびっくりです。

それから秋山くんと友人たちは疎遠になってしまいますが、シバとは急激に距離が縮まります。
エロシーンはシバがよく暴走していて、見てるこっちが落ち着けと言いたくなるほど。笑
秋山くんもそんなシバを受け入れてくれるものだから、シバはもうメロメロ。
クールに見えて、えっちなことが好きでシバを翻弄する秋山くんが可愛いです。
しかし秋山くんの方もシバが補習やバイトで会えなくなるとイライラ。

2巻では秋山くんとの関係をバラされそうになったことから
シバが秋山くんを避けてあまり会いに来なくなり、
欲求不満でチーかまをお尻に入れてオナニーしてしまって
「だぁっっ!!チーかまなんかで…させやがって…シバのあほ…」
と、恥ずかしさとムカつきと虚しさでキレてるところには萌えつつ笑いましたww

秋山くんの家は父子家庭で、父親は仕事でずっと家にいなくてひとりぼっち。
学校もろくに行かないし、毎日つまらないことだらけの秋山くんでしたが、
シバと一緒にいるようになって、
「シバといるとなんかたのしい」
「シバが来ねぇとつまんねぇ」
と、心の隙間を埋めている感じに切なく、じんわり温かくなりました。
秋山くんを幸せにしたいシバですが、他人によって空いた心の隙間を自分で埋めるのではなく、
秋山くんを取り囲む問題(父親との確執や、友人関係など)が解決することを願っています。
そういった意味で相手を幸せにするって難しい……。
秋山くんの父親が登場したところで3巻に続きます。

キャラクター

柴大輔

高校一年生。独特でマイペースな性格のため友達はほぼいない。
コンビニでアルバイトをしている。家族構成は母・妹。

秋山佑二

高校二年生。気まぐれにカツアゲから託せてやった柴に懐かれ、付き合うことに。
午後からしか登校しないクールな少年。

佐野智美

秋山とは中学からの腐れ縁。
悪ガキ仲間としてつるんできたが、柴と秋山の性行為を目撃して以来、EDになってしまう。

星間慈音

柴のクラスの目立たないオタク少年。
秋山との逢瀬を写真に収めたことから、それをネタに柴を脅す。

ともみちゃん

秋山くんとシバのセックスを見てしまったことからEDになってしまった秋山くんの友人・智美。
セックスを見せられた苛立ちと、友達だと思っていた秋山くんが突然遠くに感じ、
きっと嫉妬に近いものが芽生えてしまったのだと思います。
そんな智美、それからというものの見てしまうのは自分も男に犯されるえっちな夢ばかり……!

あれやこれやとモブ2人に犯されて、秋山くんと同じ立場になって(夢では)嬉しいツンデレな智美。
相当激しいエロですが、秋山くんと智美は百合っぽいです。笑
2巻でも同様の夢を見てしまって、無意識にドM願望がある智美が本当に可愛い///
早く秋山くんと仲直りできるといいね! あと愛されてほしい!

ストーリー ★★★★☆
作画 ★★★★☆
ほっこり ★★★★☆
エロ度 ★★★★★
性癖が刺激される度 ★★★★★

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『こっちむいて、愛』もう傷付きたくない、臆病な恋。

あらすじ

 クールなヤリチン × 平凡ゲイ 

「どうして俺が好きなの?」

片想いを大切にしたいだけなのに、
少しずつ自分がすり切れていく。

ゲイであることをひた隠しにしてきた大学生の鈴原(すずはら)。
彼はその秘密を知る友人の中山(なかやま)にこっそりと恋をしていた。
どうしようもない想いを抱えながらも、
友人として傍にいられれば良いと鈴原は自分に言い聞かせる。
そんなある日、金欠の中山から恋人と使うラブホテル代わりに
部屋を借してくれと頼まれる。
非常識とも思えるお願いだったが鈴原は中山に部屋を貸す。
不毛な恋にかんじがらめになっていく鈴原。
彼はその場の勢いで隣人の西野(にしの)と身体の関係を持ってしまう。
性欲が強い西野は鈴原が男である事を物ともせずに
何度もセックスを繰り返すようになる。
二人の関係は心を伴わない爛(ただ)れた物だったはずが…… 。

こっちむいて、愛

こっちむいて、愛

こっちむいて、愛

[著]みちのくアタミ

レビュー


駿河屋スタッフ募集中


友達カップルがホテル代ないから部屋を貸し出すのなんてよくあるあ…ねーよ!ww
ツッコミを入れたくなりました。
若者の間ではそれが普通なの……?
と、思っていたら攻め・西野「普通じゃない」と言ってくれてホッ。
友達・中山も悪い子ではないのですが、
使用済みのコンドームをゴミ箱に入れず畳の上に放置したまま帰るのはオイオイ!
普通だったらブチギレですね。
好きな相手だし自分はゲイで人付き合いも苦手だしで友達もあまりいないからって、
その「普通」が分からず我慢してる受け・鈴原が可哀想すぎですわよ。
西野はヤリチンだけど割と常識? 持っててよかったです。
どちらかと言えば元々西野の方が鈴原のことが気になっていて、
中山のことをよく思っておらず(嫉妬含む)、
中山と彼女が鈴原の部屋に来た時に
隣の部屋で鈴原とセックスしてわざと大きな音出して(壁が薄いから声も漏れてる)、
翌朝中山&彼女とすれ違った時に
「ドーモ昨日はスンマセンね うるさくしちまって」
とさわやかにドヤ顔してるのがかっこよかった……!
西野はクールでツンなところがありますが、
ヤリチンが祟って女の子が家に(荷物を取りに)来ただけで誤解され、
泣きそうになる鈴原西野に気持ちが傾いている)に対して上手く言葉が出て来ずに慌てていたら
「言い訳とかいいから」
と、逃げられて「クソッ!」と、なってるのが可愛かったです。
遊び人の本気の恋っていいです。
鈴原西野に惹かれた理由があまり明確ではありませんが、
西野鈴原のことを好きなのはとても伝わってきたので、たくさん愛されるといい!

受けと攻めのガタイは同じくらいで、腹筋もバッチリ。
出版社が違うから「いやよいやよ~」よりも局部モロ見えでエロスですね……。GOKURI
表紙から切なさが伝わってきますがそれ以上にエロ度が高くて意外でした。
描き下ろしは濃厚ラブホえっち♡

同時収録の短編はオカマちゃん攻めでした!
長い髪の毛と綺麗なお顔、女物の服装に男らしい肉体と立派な性器。
お尻のイイトコ熟知してる(でも歴代の彼氏に抱いてもらえなかったから処女)のもよかったし、
女性的なオカマちゃんが受けを「抱きたい」と、男に戻る瞬間がツボでした。
いつか処女も貰ってもらおう。

ストーリー ★★★☆☆
作画 ★★★★☆
切なさ ★★★★☆
エロ度 ★★★★★
女の子が可愛い ★★★★★

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『高3限定』(序)――選ばれた生徒は1年間、先生とセックスができます。

あらすじ

 高校生 × 高校教師 

これはただの恋じゃない。

全寮制の男子校に通う小野は教師のイケダに恋をしていた。
高校3年の春、小野は彼が毎年3年生からひとりの生徒を選び、
1年間だけ肉体関係を持つという噂を耳にする。
古傷の語る謎、汗臭いセックスの日々、そして数々のウソ……
一体、誰が本当のこいと言っているのか?
真実とは何か?

身も心もボロボロな教師と正義感溢れる男子生徒の恋は、
悲痛で凄惨な過去と共に衝撃のラストを迎える。

レビュー

このブログを始めて三度目の梶本レイカさん。
「コオリオニ」以前に話題になっていた「高3限定」です。
大体どのサイトを見ても梶本レイカさんのご紹介のところにこのタイトルがあって、
ずっと気になっていた作品でした。
あらすじを読んだところ、学園モノ? 先生と生徒?
衝撃的と言っても学園モノでしょう?
これはわりとライトかもしれない。

甘かった

自分の甘さをどつきたくなるレベルです。
学園モノかと思っていたら、いつの間にかその地域にまつわる悍ましい話に発展していました。
些細なことだったのに、蓋を開けてみればとんでもない大事に繋がっていたと言いますか。

1巻の表紙は高校教師・イケダ(受け)の後ろ姿で、
背中に赤いアザのようなものがあります。装丁はUV厚盛かな、とても綺麗。
何かに浸食されていくイメージイラストかと思っていたらこれ、

アイロンの痕でした……ヒィ!(このアイロン痕の謎についてはまたのちほど)

梶本レイカさんの作品は、こういった身近に感じられるようなリアリティが怖い。
そして、イケダの身体。
作者の画風から描かれるキャラクターは元々手足が細くて長く、
そのうえ、イケダがガリガリの拒食体質なので骨と皮のような身体が際立って見えます。
そんな身体を綺麗だと欲情している小野(攻め)に対しても少し異常さを感じたり……。
精神攻撃やグロ描写の覚悟はしていたけどさすがに驚いたところもありました。
しかし1話の、二人が「高3限定」を結ぶ前のほのぼのとした学園生活から歯車が狂いだす感じ、
嫌いじゃないです。
始めから読み返していきつつ、レビューを書いて消化していきたいと思います。

ストーリー ★★★★★
作画 ★★★☆☆
衝撃の展開度 ★★★★★
サスペンス・サイコホラー度 ★★★★★
映画みたい ★★★★☆
読む人を選ぶ作品 ★★★★★




キャラクター

小野耕平[攻め]

全寮制の学園に通う高校生。背が高くて大らかで素直で明るい性格。
美容整形外科医の父とモデルの母親を持つ。
入学時からイケダに恋をしている。

イケダイクミ[受け]

卒業が近くなるとアザができてガリ痩せする。
高3限定」(下記参照)として1年限定の相手に酷いことをされているのではないかと噂されている。 選考の基準は「何でもかんでもベラベラおしゃべりしない セーシが出るイイ子」。

「高3限定」とは

一、愛人に選ばれるのは毎年1人
一、3年生であること
一、関係は卒業までの1年間
一、イケダにはなにをしてもいい

次回

読むのにも理解するにもほんと~~~~に時間がかかるので、
考察を含めた感想は1巻ずつ分けていこうと思います。
連続して投稿できないかもしれませんが、お付き合い頂けたら幸い。

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『宇田川町で待っててよ。』純粋かつ扇情的な、女装男子との恋

あらすじ

 不愛想系高校生 × 女装男子 

どうやらあいつは女の服を着ていると俺に抵抗できない

人通りの多い街中で、同級生・八代の女装姿を目撃してしまった百瀬は、
その日から毎日、「あのこ」のことを考えてしまう。
一方、そんな百瀬の様子に戸惑いつつも、熱のこもった目線をそらせない八代は
渡された女子高の制服に袖を通し、彼の前に立つが――。
臆病な女装男子と、一途すぎる男子高校生の不器用で青いラブストーリー!

レビュー

読了済の本だったのですが、改めて手に取ったらやっぱり素敵だったので取り上げてみました。
ここ数年の最新BL漫画において名作トップ10に入るんじゃないかと思っていた作品なのですが、
初版が2012年だということに驚きを隠せません。4年前……。
ちなみに映画化もされています。
映画『宇田川町で待っててよ。』予告編

さまざまなBLを読破してきたBL上級者の方はもちろん、
激しいのはまだちょっと……なBL初心者の方も楽しめる作品ではないかと思います。
私がBLをまだよく知らない方にBL作品をおすすめするなら絶対これにします。
読んでるこっちが恥ずかしくなっちゃうくらいピュアッピュア純愛です……!
もっと大切にしたいのに上手くいかない、たくさん可愛がりたいのに伝わらない。
そんな不器用な男子高校生の初々しさったら!

女装男子と言っても、受け・八代(女装している方)は同性愛者ではありません。
過去に彼女とノリでやった女装がクセになってしまって、街へ繰り出すようになりました。
ただ何をするわけでもなく、化粧をしてウィッグをつけて女物の服を着て街へ出るだけ。
そして街で偶然女装したクラスメイトの八代を見かけて、
それから八代のことが気になって気になって仕方がない攻め・百瀬の恋物語。

ストーリー ★★★★★
作画 ★★★★☆
ピュア度 ★★★★★
エロ度 ★★☆☆☆
満足度 ★★★★☆
おすすめ度 ★★★★★



キャラクター

百瀬(攻め)

クラスでも地味で、いつも音楽を聴いているか寝ている。ガタイが大きい。
ぬぼーっとしていて根暗そうだが友達はちゃんといる。

八代(受け)

派手なグループに属しているがそこそこ勉強も出来て世渡りが上手そう。
地味だが整った顔立ちをしている。半年前ほどから女装に目覚めた。

萌えポイント

百瀬は童貞

好きな子に対しての距離の詰め方が分かってない。

百瀬が八代に対して「可愛い」「好き」と思う感情を隠さず一直線で押せ押せ

もっと色んな服を着て見せて欲しいと言う。
男だということは問題ではないほどに八代に惚れている。
女装した八代を女の子扱いするわけでもなく、女の子だと思いたいわけでもなく、
きちんと男だと認識しているところがよかった。

逆に八代は引き気味、怖がっている

可愛いと言ってもらえて本当は嬉しい。好きと言われたら逃げ腰。

女装はしても自分は同性愛者じゃないという線引きを頑なに守ろうとする八代

女の子と遊ぶ。好きでもない女の子を抱く。
男に惹かれている自分を認めたくない気持ちと、怯えがある。
その分、百瀬の思いを受け入れ、自分の気持ちを認めた時の幸福感が半端なかった……。

自分の好きなこと(女装)を認めて、
純粋に似合うと言ってくれて、尊重してくれる百瀬が優しい

女装をやめようとする(本当はやめたくない) 八代に、
「俺は好きだから俺のために着てよ」
と言うところが、純粋に八代が着飾っている姿が好きだと伝わってきてキュン……。

女性物の可愛い服にペタンコの胸、
しっかりした首筋や肩幅がアンバランスで倒錯的

ゴツくはないが、普通にしていると女には見えない八代は、
首元がはっきりしない服を選んでいるみたい。

萌えシーン

百瀬には姉(容姿は可愛いが、家ではガサツでだらしがない )がいて、
百瀬と八代が街で会っている時に遭遇してしまいます。
その時、八代は女装(百瀬が姉の洋服を勝手に着せた) をしていて、
女装に気づいた姉が発した「キモ」という言葉にキレた百瀬が

「バカ言ってんなブス!!
てめーの百億倍かわいいわ!!」

と、怒鳴り返すところに!!キュン!!
セリフのチョイスが子どもっぽいところもかわいい。
姉の言葉に傷ついた八代も嬉しいと思っちゃってます……。かわいい。

エロ度

描写もページ数も少ないですが、女性の容姿にミスマッチな男性器(描写薄)がセクシーです。
描き下ろしでは女装していない八代との何度目かのえっち。
自分を気遣う百瀬が余裕に見えて、八代が「童貞だったくせに…っ」と、思うところと、
途中から余裕がなくなる百瀬の必死のガッつきが可愛い!

満足度

男同士というBLの原点に戻れた気がしました。
やっぱり男が男を好きになってしまう葛藤というのは切なくてたまらない。
物語もテンプレというわけでもなく、フェチや萌え要素も詰まっていて満足です。
不器用で可愛い男子高校生の純愛にキュンキュンしたい方はぜひ!

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『ネガ』ダウナー系抉り愛を詰め込んだネガティブ

あらすじ

 オムニバス 

ふたりとも、傷つけて ひとりで、手に入れた

オレたち3人はいつも一緒にいた。
卒業式の日、オレがアイツの想いを拒否するまでは。
だけどアイツらはオレの知らないところで――。
幼馴染同士のヒリつく三角関係を描いた「後悔の海」「スイメンカ」をはじめ、
光る金属に目を奪われてはじまる「ピアスホール」、
ニューエイジな感覚で描かれる「リスタート」、
女子視点からのBLを描いた「わたしたちはバイプレーヤー」など
“ネガ”な作品を一冊に集約した、はらだ節がはじける短編集。

もしもあのときこうしていれば――?
切なさと、後悔と――。
「ネガ」の中で、あなたなりの幸せをみつけてみてください。

BL界を切り開くパイオニアはらだが描く明暗、
二冊同時刊行ネガティブもポジティブも、贅沢にどうぞ。

レビュー

はらださんの2冊刊行!2冊目『ネガ』です。
はらださんの作品の魅力は前回の『ポジ』参照。
『ポジ』と違って『ネガ』は後味悪め。
メリバとまではいきませんが、幸せと取るか不幸と取るかはあなた次第。
そんな作品ばかりです。
病み系かと思いきや救いようのないバッドはないので安心してください。
エロ度は前回同様高め。
しかし『ポジ』よりも『ネガ』の方が純愛だと思います。

作品としては締められていますが、二人がこれからどうなっていくのか、
最終的な結末を読者に委ねているのは面白いところ。
さまざまな愛のカタチを味わいたい方は『ネガ』をどうぞ!

ストーリー ★★★★☆
エロ度 ★★★★★
感情表現 ★★★★☆
後味の悪さ ★★★★☆
クセになる度 ★★★★★

『後悔の海』『スイメンカ』

 幼馴染の三角関係 

『後悔の海』

中学校卒業式前日に男友達から「ホモとかキモイよな」と聞かれ、
卒業式後に別の男友達から告白された。
「ホモとかキモイ」と酷い言葉で振り、そのまま二人と疎遠になり数年後。
「ホモとかキモイよな」と聞いてきた友達と、
自分に告白してきた男友達がキスしているところを目撃する。

思春期だぁ……。
中学生というのは一番多感で人の目を気にしてしまうお年頃。
自分に告白してきた人が自分以外の誰かと付き合ってると知り、
突然独占欲が湧き上がって好きだと自覚する、
そんなエゴイスティックな感情は人間臭くて好きです。
告白された方もした方も、男同士という後ろめたさを感じるのはBLの醍醐味。
ノンケが男からの告白をすんなり受け入れられないのも仕方ないと思ってしまいます。
むしろ切なくていい。
そして人のものになってはじめて形振り構ってられなくなる! 萌え!
しかし後悔先に立たず……。

『スイメンカ』

『後悔の海』の「ホモとかキモイよな」と言った側のお話。
名前表記がないので分かりやすくAとします。
卒業式にCに告白したB、Bに告白されたC。3人は仲良し。
Bのことがずっと好きだったAは、ある日Bに「Cのことが好きだ、卒業式に告白する」と告げられる。

なんでや!!!なんでやァ!!!
女やったら、まだ、我慢したんに、
なんでよりによって、あいつねん!!!
なんで、俺じゃなくて、あいつねん!!!
俺の方が先に、好きになったんに!!!

二人が付き合うなんて、耐えられない。
そう思ったAはCに「ホモとかキモイよな」という言葉を投げてBを振るように仕向ける。
振られたBを慰め、自分じゃだめかと泣いて訴え、二人は付き合うことに。
二人の初えっちが初々しくてエロ……。
AがBを好きで好きで必死な様子とBの初心さが可愛くてキュンとします。
やっと手に入れられたと、AはBを抱きしめながらも後ろめたさを感じて「ごめん」と囁くのでした。
そして二人は大学生になって『後悔の海』に繋がります。

「あん時はごめん。俺も好きや。」

CがBに告白しているところを目撃してしまうA。

なんでやろ、実らせたはずなんに
もう怯えんくていいはずなんに
ふたりとも傷つけて
ひとりで手に入れた
なんでやろ
どっか
どっか

「むなしいなあ…」

うわあああ……。
みんなが主人公のようなので、誰かが幸せになり誰かが不幸になる道が辛い。
はじめにずるいことをしたAですが、Bのことを本当に好きな気持ちが伝わるので自業自得と言って責めることができない。
しかしAがCをけしかけなければBとCは付き合っていたかもしれない。
BはCにまだ未練がありそうなのが切ない……。

『ピアスホール』

 マッサージ師 × サラリーマン 

施術をしていた患者のサラリーマンに不似合いなボディピアスを見つける。

「他の穴も、見たいですか?」

誘われるがままに全身の5つのピアスを見せてもらい、
純粋に美しいと感じた彼・臼井さんと身体の関係を持ち、恋人同士になった二人。
穏やかで幸せな日々を過ごし、このまま順調に関係が進むと思いきや、
5つの穴はそれぞれ昔の恋人に空けられたものだと聞いたことで、
彼の身体の穴を綺麗だと思えなくなり……。

ピアスってエロいですよね。
しかも普段は洋服で見えないところに空けているというのがまたそそります。(同じくタトゥーも)
痛みとともに、自分の身体を飾りをつけるというは倒錯的な行為のように感じます。
お尻に咥えながら攻めの舌に穴を空ける行為が一番興奮しました。

確かに人に穴を空けられたら、その穴がある限りその人のことを忘れられなくなるかも。
だから上書きするために拡張するというのはものすごい独占欲ですね。

臼井さんが淫靡で、始めは攻めを翻弄してるのですが、
最終的に臼井さんの方が攻めから離れられなくなっています。
しかし臼井さん自身が、攻めが自分に執着するように仕向けたようにも見えます。
どっちにしろ、とても幸せそう。

『リスタート』

 ダウナー × アッパー 

『私たちはバイプレイヤー』

 地味系いかつめ高校生 × 王子様系高校生 

一時期話題になった『女子BL』に掲載されていた作品。ギャグです。

『女子BL』とは、
男同士がイチャイチャしている現場が見たい!
むしろ壁になりたいベッドになりたい空気になりたい!
二人が幸せになるために助太刀したい!
愛を深めるための当て馬になりたい!
そんな腐女子の願望を叶えた、女子目線のアンソロジーです。

女子BL

女子BL

女子BL

[著]秀良子 : 志村貴子 : 西田東 : ふみふみこ : はらだ : 市川けい : 小鳩めばる : 糸井のぞ : ためこう : プルちょめ

はらださんのお話は、人格入れ替わりというありがちな設定。
しかしこんな使い古されたネタでもやはり面白い。
才色兼備の姫海さんは、隣の席の皇子山くんに恋している。
そんな中、クラスでも地味な男子脇川くんと人格が入れ替わってしまった!
脇川くん(身体は姫海さん)と一緒にいるところを皇子山くんに見られ、
誤解されたとショックを受けるが、
姫海さん(身体は脇川くん)は皇子山くんに睨まれたり、嫉妬むき出しの言葉を投げられる。
(どっちに嫉妬しているかはお察しの通りですが、ここで皇子山くんが姫海さん(身体は脇川くん)にキス顔を向けてくる(姫海さんは何がしたいのか分かっていない)のがとても可愛かった!笑)

「もしかして皇子山くん、私のこと好きなのかしら」

テンション上がっちゃう姫海さん。
ひょんなことから元の身体に戻るのですが、
その拍子に脇川君の素顔(普段は前髪で顔が見えない)を見てしまい、
ワイルドな容姿にときめいてしまう姫海さん。
そしてある日脇川くんと皇子山くんが離れた空き教室で言い争っているところを目撃。

「もしや私を取り合って喧嘩!?」

急いでその場に向かって止めに入ろうとドアを開けると……♡
好きになった二人が付き合ってました。

ホモに振られちゃう女の子を見て毎度思うことなのですが、

他にいい男見つけて幸せになって!!

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『Call me,Call.』大切にされたい、必要とされたい、愛されたいと願う心に。

あらすじ

 デリヘルスカウトマン×ノンケ就活生(リバ)

変われない…ずっと…あの…16の夜のまま――……

ゲイ向けデリヘル「コール・ミー」のやり手スカウトマン・巣我は、
就職浪人中の生真面目で善良そうな陸に声をかける。
誰かに必要とされたいと願う陸につけこむように始まった関係は、
時と共にささくれた巣我の心を優しく撫でるようになるが、
やがて巣我の忘れたい過去を呼び起こし―。

レビュー

以前私のBL史に名を刻んだ『コオリオニ』の梶本レイカさんのお話です。
レビューに入る前にひとつ吉報が!
2016年10月8日付のご本人ブログにて活動再開のお知らせがありました~~!!めでたい!!
これからも新しい作品を読むことができるのはとても嬉しいです!
今後一層のご活躍を楽しみにしております。
(ブログの日付が20016年になっていたので、嘘じゃないよね……?と不安になりました。笑)

Call me,Call.』は「恋愛はしない」と公言しているゲイ向けデリヘルのスカウトマン巣我と、巣我が目を付けた再就職活動中のガソリンスタンド店員・のお話。
巣我と陸、それぞれが抱えている傷や弱さを舐め合うのではなく、自分と向き合い、お互いを癒していける強さが魅力でした。
舐め合うのもそれはそれで好きなんですけど、今回はわりと前向き……?(あくまでも『コオリオニ』と比べて)なお話なので!
ストーリーはシリアスで、ヘビーな過去もセットです。アンハッピーセット。
萌えあり、涙あり、カバー下に笑いあり、読み応えもバッチリで、あまり陰鬱とせずにただただ幸せを祈りながら読んだ一冊でした。

カップリングは巣我×陸固定だと思いきやリバで、知らずに読んでびっくり!
とてもよかった……!可愛かったし、愛を感じました。

そしてまたしても舞台は北海道です。ススキノ!
以前も言いましたがやはり北海道には独特の雰囲気を感じます。
地方が舞台のお話にはこの世にいる人それぞれにドラマがあると思わせてくれて私は好きです。

ストーリー ★★★★☆
エロ度 ★★★☆☆
ヘビーな過去度 ★★★★☆
みんな幸せになって欲しい度 ★★★★★
読了後の幸福度 ★★★★★



主要人物

巣我 博

ゲイ向けデリヘルのスカウトマン。恋愛はしない主義。
誰に言い寄られても「インポだから」と嘘をついて交わし、のらりくらりと生きている。

荻野 陸

勤めていた会社をクビになり、再就職先を探しながらガソリンスタンドでアルバイトをしていた23歳。
素朴で素直。スタンドの常連だった巣我にのせられてデリヘルで働くことに。
巣我に優しい言葉をかけられ、必要とされることに喜びを感じて巣我のためにどんなに苦しいことも耐えようとする。ちょっと心配になるくらい健気。

結末

サブキャラが可愛い

巣我が働くデリヘルの店長、マコちゃん(元カノ)、リカ(デリヘル嬢)がとても可愛い!
特に店長のオカマキャラが物語を終始和ませてくれます。みんな幸せになれてよかった……。
描き下ろしではちょっぴり未練があるらしいマコちゃんの勘違いがぶっとんでて笑いました。笑

私事ですが

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