『スニーキーレッド』どん底からスタートするドSヤンキーとドM平凡のボコり愛ラブ!

あらすじ

 ドSヤンキー × ドM平凡 

「とんだ変態野郎じゃん」

平凡なフリーター・三崎(みさき)はタチの悪いヤンキー・釧路(くしろ)に執拗に狙われる日々を送っていた。
会えば顔が腫れるまで殴られ、ウンザリするばかり。
しかしその一方で、三崎の体は興奮に震えるようになっていく。
そんな三崎の変化に気づいた釧路は、彼を暴力的に犯し――?

スニーキーレッド

スニーキーレッド

スニーキーレッド

[著]たなと

レビュー

表紙でずっと気になってた作品。
絵に惹かれたのですが、正直表紙の雰囲気と内容に若干の抵抗がありました。
強い子をいじめるのは大好きなのですが、弱い子をいじめる嗜好はあまりないので。
いじめるというのも強い子が勝ち目のない相手に殴られても犯されても殺さんとばかりに睨みつけてくる威勢のよさに興奮します。
でもこの表紙の子はとっても怯えてるじゃないですか……。
あらすじを読んでも理不尽に一方的に殴られて犯されてそうじゃないですか……。
なのになぜでしょう、惹かれてしまいました。
(ちなみにヤンキーが受けなら最高だと思っていました。)

結果、食わず嫌いせずに手に取ってよかったです。
理不尽に殴られてはいますが、主人公自身気持ちが弱い子ではなくどちらかと言えば言いたいことはハッキリ言うタイプ。ごく普通の子です。
しかし諦め気味なのか殴られても抵抗という抵抗はしない。
殴られてもそんなに怯えてはいない。
あらすじでは「執拗に狙われる日々を送っていた」と書いていますが、あえて逃げずに受け入れているというか。
童顔な絵柄ですが意外にガタイもよくて二十歳越えています。
自己判断できる歳ですよね。
今なら分かります。
あの表紙の表情は怯えているのではなく興奮しているのだと……!

なるほどドM。

ストーリー ★★★★☆
エロ度 ★★★☆☆
ボコり度 ★★★★☆
作画 ★★★★☆
いろんな愛の形度 ★★★★★



主要人物

三崎隼斗(受け)

二十代。平凡なフリーター。
目つきが悪く、絡まれやすい。どちらかと言えば明るい性格。
釧路に殴られることで無意識に興奮を覚えるようになる。

釧路春政(攻め)

十代。三崎の家の近所のヤンキー大学生。頭がいい。
腹が立ったらすぐ殴る。殴りたいから殴る。それを悪いとも思っていない。

ストーリー

殴られて興奮して、それに気づいた釧路に犯されて、可哀想なはずなのに可哀想じゃないと思ってしまうのはやっぱり三崎が喜んでいるのが伝わるからでした……。
普通はヤンキーに目をつけられて見つかり次第殴られてたら怖くてびびってしまでしょうし、何より家に押しかけられて脅されて犯されるなんて恐怖以外の何ものでもないでしょう?
でも三崎はすんなり受け入れるのですよ。
「言いなりになってりゃそのうち飽きるだろう」と。
そして暴力がセックスに変わり、距離が縮まっていき、下の名前読んでキスなんてしちゃったりして……!
釧路の方が先に三崎にのことを意識し出しています。

ある時釧路が傷害で大学を停学になります。
なぜ殴るのかと三崎が聞けば、
「殴りたいから殴る以外に何もねぇよ」
その言葉に改めて失望した三崎でしたが、実際は嫉妬だったみたいで!?
そう自覚した矢先に、三崎は近所のヤンキーに絡まれ、殴られてしまいます。
釧路が偶然通りかかり一緒に逃げ切りますが、三崎がドMだからわざと殴られたのかと聞く釧路。

釧路「なぁ、わざとか?(中略)簡単に殴られてんなよ」

三崎「………なら…おまえだって誰彼構わずボコしてんなよ…」

オイオイオイ

「俺だけにしろって言ってんだよ!!!」

もう君らお似合いだよ!!!!!!

まとめ

可愛い顔にしっかりしているガタイ、興奮を煽る豊かな表情、リアルな日常感溢れる表現、おしゃれで独特でとても好きな作画です。
ストーリーに大きな展開はないのですが、ゆったり進んでいるようで二人の関係の明確な変化が伝わりました。
あれだけボコボコ殴ってたのに好きになったらなんか甘い……可愛い……ハッ、絆されている……!
番外編ではもう三崎を殴る気はないようですが、三崎が期待を孕んだ視線で見てくると言っています(無自覚らしい)。
でも酷い言葉投げたり強引に抱いている釧路もかなりイキイキしてるんですよね。
お互いだからやっていけるのでしょう。

ツッコミどころはたくさんありましたがクセになる面白さでした。
2巻も買ったので読みます。

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『Dear,MY GOD』2人の行く末を祈りながら読む、魂の救済BL。

あらすじ

 ジャンキー × 神父 

「アンタを俺の “ つがい ” にするよ」

カルト宗教に心酔している若者・リブを救おうと
教団に乗り込んだ神父のロースだったが逆に捕われ、監禁されてしまう。
「つがいになれば、2人とも救われる」
そう盲信したリブは、ロースにドラッグを飲ませ朦朧とする彼をむりやり犯すのであった。
教えを一途に信じるリブが不憫になり、ロースは甘んじてその関係を受け入れるが…。

Dear,MY GOD

Dear,MY GOD

Dear,MY GOD

[著]朝田ねむい

レビュー

ずっと気になっていた作品です。
表紙のイラストとデザインに惹かれたのと、なんと言ってもあらすじのインパクトがすごい。

宗教!ドラッグ!魂の救済!

アングラ要素てんこ盛り。期待が高まります。

ただひとつ、ショックだったのが私が期待していた受け攻めと逆だったということ……。
表紙と煽りで勘違いしていました。
神父×ジャンキーの襲い受け!?だと思っていたのですが表紙の金髪が攻めで黒髪が受けです。

好みの部分では残念でしたが、やはり内容が気になるので購入いたしました。
言うほど拘りはない方なので、神父が受けでも関係性的に十分萌えられたのですが、
きっと受け攻めが逆だったのなら個人的に神本だったに違いない。

ストーリー ★★★★☆
作画 ★★★★☆
ピュア度 ★★★☆☆
エロ度 ★☆☆☆☆
満足度 ★★★★☆
後味度 ★★★★☆



キャラクター

ロース(受け)

神父。物腰が柔らかくて慈悲深い。
過去ドラッグ中毒者だったっことからリブに自分を重ね、救いたいと教団に乗り込む。

リブ(攻め)

カルト宗教に妄信しているドラッグ中毒者。
教祖に言われるがまま盗みを働いている。
すがる神がいないと生きていけないタイプ。根は明るいが不安定。

他の登場人物がタンだったりミンチだったり……お肉。

カルト宗教

善義(神に金を献上する)を詰み「つがい」がいれば「幸福の地」(所謂「死」)へ行ける。
ドラッグは「幸福の実」と呼ばれている。

ストーリー

買い物に来ていたロース司祭はそこで強盗現場に出くわす。
店主に撃退され逃亡した犯人の少年を追いかけ問いただすと、カルト宗教の神の教えに従ったと言う。
その教祖に心酔し判断能力を失っている不安定なリブを放っておけず、教団に乗り込みリブと一緒にいられるように教祖に交渉し、軟禁生活を送ることになる。

リブは子どものようで、ロースに当たるわ、縋るわ、甘えるわ……。
すぐ人を信じてしまう(妄信的)ところや思い込みの激しいところがあり、とても不安定。
そういったことを話している時のリブの目は虚ろでかなりイってます。
熱い信仰心を持っているので、ロースが教えに背こうとしたり、信仰を語る時のガラリと変わる雰囲気に狂気を感じました。

心の葛藤や精神的な表現はあまりないので、感情移入は薄く、ちょっと物足りなさはあり第三者視点でドラマを見ている感覚。

エッチシーンについては無理やりが多いのでどちらかと言えば攻めのリブに萌えました。
ロースに縋りながら気持ちよさそうに涎を垂らしながら腰を振ってるのが可愛かった……!

満足度

2作品が収録されているのですが、どちらとも映画のようなドラマチックさがあります。
同時収録の「はなばなし」は多少ファンタジーでしたが、最後まで展開が読めずに面白かったです。

おすすめ作品

ジャンキー受けが読みたかった同志におすすめしたいのが西田東さんの「願い叶えたまえ」。ジャンキーがテーマというわけではなく、物語の中で受け(893)が薬に染まっていきます。身も心もボロボロになっていく受けを癒してあげたい攻めのお話。男に抱かれるなんて屈辱でしかないのに、身体が欲しがってしまうという葛藤や、愛を知らない受けが攻めに心を開いていく過程が素晴らしいです。一度は読んで頂きたい名作なので、また今度ご紹介したいと思います。

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