実写映画化決定!『ダブルミンツ』二人一緒じゃなきゃ、生きてゆけない、お前は俺の半身。

あらすじ

 技術者 × チンピラ(同級生)

半カケ同士がくっついて、ボールみたいに転がって、
どこに行けるんだよ俺たちは。

『女を殺した―』電話の向こうから聞こえてきた高飛車な声は、
高校時代の同級生・市川光央だった。
同じ名前を持つ男・壱河光夫の胸中に、かつての隠微な記憶が蘇る。
忘れていた過去が、再び光夫を情熱の中に引き戻す。
共犯者として再会した二人の主従関係は、
少しずつ新しい形へと姿を変えてゆく……。

求め合ったのは偶然か必然か。
同じ名を持つ二人の男の運命の物語。

ダブルミンツ

ダブルミンツ

ダブルミンツ

[著]中村明日美子

レビュー

以前『コオリオニ』をご紹介した際に少しだけ取り上げた、
中村明日美子さんの『ダブルミンツ』が8年の時を経て実写映画化されるとの情報が発表されました!

キャラクター

市川光央 (受け)

いじめっ子気質のチンピラ。小柄で細い。ドS。
殺した女の処分をさせるために、高校卒業以来連絡を取っていなかった光夫を呼び出した。
昔から光夫をいじめているが、自分だから光夫に何をしてもいいと思っていそう。

壱河光夫 (攻め)

冴えない技術職のサラリーマン。身長が高い。
Mっぽいが飼い犬の手を噛みそうな犬。

ストーリー

プラトニックで執拗な歪んだ愛。
お互いの代わりなどいない執着系が好きな方、
どんな結末になろうとも、二人一緒にいて欲しい方におすすめです。
抗いながらも、無くした半身を補い合うように求めあう二人。

いじめ、DV、輪姦、リンチ、殺人、薬、SM……
光央が大概クズ人間なので胸クソ注意です。
二人とも女の子との絡みがあります。

暴力的な描写に関しては、激しめですがグロではありません。
作者さんの作画がシンプルでおしゃれなので、視覚的ダメージは大きくないです。
が、精神的ダメージはあるかもしれません。

蛇足ですが、なぜ『コオリオニ』の時に取り上げたのかというと、

普通に見える人間が一番ヤバい。

二人でいることでやっと人らしく生きていける。

と、思ったことが共通していたからでした。

ストーリー ★★★★★
作画 ★★★★☆
暴力描写 ★★★★☆
エロ度 ★★★★☆
歪んだ執着 ★★★★★
後味 ★★★★★




実写化

キャスト予想をしていたのですが、
光央は『まほろシリーズ』で素敵な893を演じてくれた、
印象的な目力の高/良/健/吾くんがピッタリだと思うのですがいかかでしょう……!
(短髪が似合っているので「短髪 高/良/健/吾」で是非ぐぐってみてください♡)
昨今のBL実写映画化の流れを考えたら若手俳優さんが起用されるのかなぁ。
どのくらいの規模の映画になるかでキャストも変わってくると思いますが、
大好きな作品なので楽しみ!

激しい輪姦シーンはどうなるんだろう……! ドキドキ

ドラマCD

【キャスト】
壱河光夫/(岸尾だいすけ)×市川光央/(野島裕史)

「逆なのでは……?」と思ったキャストでしたが、
お二人の熱演のおかげで聴いていく中でキャラに合ってきました。
ただ原作未読では分かりにくい部分もあるので、
読了後の視聴をおすすめします。

原画展

「アニメイトガールズフェスティバル2016」(AGF2016)にて、
2016年11月3日(木・祝)~6日(日)の4日間、
『同級生』シリーズの原画展【卒業式】AGF2016出張版が開催されています。

開催期間:2016年11月3日(木・祝)~6日(日)4日間
開催時間:10:00~18:00(最終入場 17:30)
開催場所:サンシャインシティ アルパB1 催事場
入場:無料

原画展の入場時にAGF2016のチケットを提示すると「原画展特製しおり」がもらえるそうです。

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『宇田川町で待っててよ。』純粋かつ扇情的な、女装男子との恋

あらすじ

 不愛想系高校生 × 女装男子 

どうやらあいつは女の服を着ていると俺に抵抗できない

人通りの多い街中で、同級生・八代の女装姿を目撃してしまった百瀬は、
その日から毎日、「あのこ」のことを考えてしまう。
一方、そんな百瀬の様子に戸惑いつつも、熱のこもった目線をそらせない八代は
渡された女子高の制服に袖を通し、彼の前に立つが――。
臆病な女装男子と、一途すぎる男子高校生の不器用で青いラブストーリー!

レビュー

読了済の本だったのですが、改めて手に取ったらやっぱり素敵だったので取り上げてみました。
ここ数年の最新BL漫画において名作トップ10に入るんじゃないかと思っていた作品なのですが、
初版が2012年だということに驚きを隠せません。4年前……。
ちなみに映画化もされています。
映画『宇田川町で待っててよ。』予告編

さまざまなBLを読破してきたBL上級者の方はもちろん、
激しいのはまだちょっと……なBL初心者の方も楽しめる作品ではないかと思います。
私がBLをまだよく知らない方にBL作品をおすすめするなら絶対これにします。
読んでるこっちが恥ずかしくなっちゃうくらいピュアッピュア純愛です……!
もっと大切にしたいのに上手くいかない、たくさん可愛がりたいのに伝わらない。
そんな不器用な男子高校生の初々しさったら!

女装男子と言っても、受け・八代(女装している方)は同性愛者ではありません。
過去に彼女とノリでやった女装がクセになってしまって、街へ繰り出すようになりました。
ただ何をするわけでもなく、化粧をしてウィッグをつけて女物の服を着て街へ出るだけ。
そして街で偶然女装したクラスメイトの八代を見かけて、
それから八代のことが気になって気になって仕方がない攻め・百瀬の恋物語。

ストーリー ★★★★★
作画 ★★★★☆
ピュア度 ★★★★★
エロ度 ★★☆☆☆
満足度 ★★★★☆
おすすめ度 ★★★★★



キャラクター

百瀬(攻め)

クラスでも地味で、いつも音楽を聴いているか寝ている。ガタイが大きい。
ぬぼーっとしていて根暗そうだが友達はちゃんといる。

八代(受け)

派手なグループに属しているがそこそこ勉強も出来て世渡りが上手そう。
地味だが整った顔立ちをしている。半年前ほどから女装に目覚めた。

萌えポイント

百瀬は童貞

好きな子に対しての距離の詰め方が分かってない。

百瀬が八代に対して「可愛い」「好き」と思う感情を隠さず一直線で押せ押せ

もっと色んな服を着て見せて欲しいと言う。
男だということは問題ではないほどに八代に惚れている。
女装した八代を女の子扱いするわけでもなく、女の子だと思いたいわけでもなく、
きちんと男だと認識しているところがよかった。

逆に八代は引き気味、怖がっている

可愛いと言ってもらえて本当は嬉しい。好きと言われたら逃げ腰。

女装はしても自分は同性愛者じゃないという線引きを頑なに守ろうとする八代

女の子と遊ぶ。好きでもない女の子を抱く。
男に惹かれている自分を認めたくない気持ちと、怯えがある。
その分、百瀬の思いを受け入れ、自分の気持ちを認めた時の幸福感が半端なかった……。

自分の好きなこと(女装)を認めて、
純粋に似合うと言ってくれて、尊重してくれる百瀬が優しい

女装をやめようとする(本当はやめたくない) 八代に、
「俺は好きだから俺のために着てよ」
と言うところが、純粋に八代が着飾っている姿が好きだと伝わってきてキュン……。

女性物の可愛い服にペタンコの胸、
しっかりした首筋や肩幅がアンバランスで倒錯的

ゴツくはないが、普通にしていると女には見えない八代は、
首元がはっきりしない服を選んでいるみたい。

萌えシーン

百瀬には姉(容姿は可愛いが、家ではガサツでだらしがない )がいて、
百瀬と八代が街で会っている時に遭遇してしまいます。
その時、八代は女装(百瀬が姉の洋服を勝手に着せた) をしていて、
女装に気づいた姉が発した「キモ」という言葉にキレた百瀬が

「バカ言ってんなブス!!
てめーの百億倍かわいいわ!!」

と、怒鳴り返すところに!!キュン!!
セリフのチョイスが子どもっぽいところもかわいい。
姉の言葉に傷ついた八代も嬉しいと思っちゃってます……。かわいい。

エロ度

描写もページ数も少ないですが、女性の容姿にミスマッチな男性器(描写薄)がセクシーです。
描き下ろしでは女装していない八代との何度目かのえっち。
自分を気遣う百瀬が余裕に見えて、八代が「童貞だったくせに…っ」と、思うところと、
途中から余裕がなくなる百瀬の必死のガッつきが可愛い!

満足度

男同士というBLの原点に戻れた気がしました。
やっぱり男が男を好きになってしまう葛藤というのは切なくてたまらない。
物語もテンプレというわけでもなく、フェチや萌え要素も詰まっていて満足です。
不器用で可愛い男子高校生の純愛にキュンキュンしたい方はぜひ!

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