あらすじ
大学准教授 × 中学生(→高→大)
動物と話せる能力ってやつに憧れるか?
愛犬フラッピーが凶暴化した!?
獣医の紹介で振一郎(しんいちろう)が訪れたのは、大学助教授・成澤(なるさわ)のもと。
彼はなんと、動物のコトバがわかるのだ。
成澤と話したフラッピーが、おとなしい犬に戻るのを見て、振一郎は大コーフン!!
成澤の無愛想な反応にもめげず、弟子入りしたいと言い出して…!?
レビュー
BL小説界隈では知らない人はいないであろう円陣闇丸さんの漫画です。
普段BL小説を読まない方も本屋さん等で一度は見かけたことはあるのではないでしょうか。
主にBL小説の挿絵で活動をされているイラストレーターさんです。
わりとあっさりした画風で入り込みやすいかと思いますが、クセはかなり強いと思います。
意志の強そうな眉、雄々しい骨格、全身から滲み出る男の色気!
フェロモン出てます。雄々しく美しい……雄美しい……。
『Voice or Noise』は続きもので1巻は2003年発行で13年前……当時は私もガラスの十代でした。
そして今年2016年に最終巻の6巻が発売され、堂々完結!
13年もの間続いていたので作画はやはり少しは変化がありますが、変わらない美しさ。
(ちなみに私は3巻あたりが好きです。)
物語については<ストーリー>で。
ストーリー | ★★★★☆ |
作画 | ★★★★☆ |
ピュア度 | ★★★★★ |
エロ度(途中から) | ★★★☆☆ |
満足度 | ★★★★☆ |
ハートフル | ★★★★★ |
キャラクター
福王子振一郎(受け)
明るく、何事にも直球で好奇心旺盛な中学生→大学生。
恋人同士になってからは成澤さんに対してかなり積極的。
成澤成昭(攻め)
動物と話すことができる大学准教授。
生きものに対しての執着がない。ボルダリングが趣味。
アフト
成澤さんと同居している猫。成澤さんのよき理解者。
振一郎と成澤さんに限り、言葉を理解することができる。
しかし逆に他の動物たちとは話すことができない。
池上
振一郎行きつけの動物病院の先生で成沢さんの親友。
成沢さんが動物と話せることを知っている。振一郎に成澤さんを紹介した。
イサドア
成澤さんの家に居候することになった留学生。霊感体質を持っている。
モッサリしているが実は長髪美形の高校生。振一郎に懐く。
ストーリー
物語は飼い犬の悩みを抱えた中学生・振一郎が、
動物と話すことができるらしい大学准教授の成澤さんに相談をしにいくところから始まります。
話の中で、振一郎が中学生から高校生、大学生へと成長していきます。
1巻
1巻は一般誌でもいけるくらいの動物漫画です。
これはこれで純粋に面白い。
動物と話せたら、なんて動物を飼っている人であれば一度は考えることでしょう。
振一郎もそう、動物と話せる成澤さんが羨ましい! 自分も話せるようになりたい!
と、成澤さんに(勝手に)弟子入りします。
しかし、実際に話せたら煩わしいこともあると思います。
人間と違って動物に常識はありません。
人間は他人に向かって突然話しかけたりはしないのでしょうが、
動物はそこかしこに存在し、無遠慮に話しかけてきます。
日常を監視されているのと同じ。
度が過ぎるとストレスも同然……。
アフトという名前の成澤さんと一緒に暮らしている猫と話せることで、
振一郎に動物と話せる素質があると知った成澤さんは振一郎に同じ轍を踏ませたくないと、
そういったことに興味を持つことをやめさせようとしますが、
言っても聞かない振一郎に対してそのストレスを体感させます。
成澤さんに命じられた動物たちは楽しんでるのでちょっとギャグっぽくて可愛いです。笑
しかし、振一郎はそのストレスと同時に成澤さんが
どうしてこんな日常に耐えられているのかが怖くなり、距離を置くことに。
成澤さんは 振一郎に対してやめるように言っていますが、
自分のストレスを分かち合える理解者が欲しかったので、
実は振一郎をこっちの世界に引き入れたかったみたい ……。
成澤さんも孤独だったんだなと思わされます。
そんなことは知らず、試されていたことに激昂する振一郎。
数日後アフトが事故に遭ったと知り、急いで成澤さんの元へ駆けつけます。
軽症で済んだものの、自己の影響で振一郎とも成澤さんとも話せなくなってしまったアフト。
ショックを受けた振一郎でしたが、
育った境遇(動物と話せる)せいか特定の相手に対して執着というものがないので、
アフトが話せなくなってもなんとも思わないと言う成澤さん。
だが振一郎に対しては
「思い通りにならないとイライラするし、話しているとエネルギーをもらえる」
と、興味を持ち始めています。
アフトに対しても、自覚はしていないだけで多少なりショックを受けていそうな気も……。
「もっと成澤さんのことが知りたい、もっと特別になりたい。」
振一郎がそう思うところで1巻は終了。
2巻
アフトが喋れなくなって半年――。
最近成澤はスキンシップが過剰気味。
困惑しつつ振一郎はその手に少しずつ慣れてきた。
そんな時、夢の中でアフトに暴言を吐いてしまった振一郎は、衝動的に出張中の成澤の元を訪れる。
その夜、酔った成澤に「俺に会いに来たんだろ」と触れられた振一郎はやっと恋を自覚して!?
3巻
三年ぶりに帰国した成澤さんと、やっと一緒にいられる――。
恋人同士の甘い時間を密かに期待していた振一郎は、
成澤が留学生を同居させると聞いて大ショック!!
しかもそのガタイのいい高校生イサドアには懐かれ、振一郎の欲求不満は爆発寸前!?
4巻
留学生のイサドアに懐かれて、成澤さんと二人っきりになれない振一郎はストレスがついに爆発!!
逃げるように実家に里帰りしてしまう。 ちょうどその頃、動物たちの世界では、
「実体のない大きな犬が徘徊している」とペット達がパニック寸前…!?
5巻
屋根から落ちたイサドアを庇い、成澤は骨折してしまう。
入院先の病院で池上に出会った振一郎は、彼にアフトの元飼い主の名前を聞かされ興味津々。
久しぶりの二人きりに、院内でいちゃいちゃするけれど、
その帰りにアフトという飼い猫と遊ぶ少女と出会い!?
6巻
屋根裏で発見したアフトの首輪──振一郎(しんいちろう)がそれに触れた途端、
「アフトを返してくれ」と囁く霊が現れた!!
もしや飼い主のじいさんが、アフトを迎えに来ているのか?
死んでもなお想いを残し、執着する姿に、振一郎は動揺する。
成澤さんは、俺が幽霊になっても会いたい…?
まとめ
2巻で一先ずアフトの件はひと段落しますが3巻から一難去ってまた一難!
アフトがこの物語のキーとなるキャラクターです。
全体を通して成澤さんと振一郎の恋模様が動いていくので、
寸止めからなかなか進展しないでヤキモキしますが、
えっちなことをする場面は中学生から見守っているこっちとしては
「振ちゃんも大きくなって……(下ネタではない)」とい気持ちになってきます。笑
ライトに楽しめるお話かつ、考えさせられるところもあり、面白い作品です。
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